目黒区美術館「高島野十郎展」 感想 2021.02.01

2016年5月に行った目黒区美術館「没後40年 高島野十郎展 ―光と闇、魂の軌跡」

感想メモまとめ。

目黒区美術館HP過去展覧会リンク

 

 

〇静物画

静物と空間の対比が美しいと思った。

りんごや陶の肌、

”克明に描き出す(そうとする)態度”

 

ひろい上げる筆致

マチエールのきらめき・さざなみ

  

高島野十郎さんの絵の中では、

さやさや

の強意が、ぞっ なのか。

 

現実みたいだけど、空想世界も入ってるような。

 3DCGの感じも思い出す。"うぞめく"

 

 

・さくらんぼ

静物の、透明感、内に瑞々しさをたたえた感じ

かわいい

 

・柿、ひらめく葉っぱ、

柿の実、枝、葉、とかは、

それぞれ全く別のキャラクターとして描かれてる

一枚の絵で調和しているけど

  

・からすうり

きれい、全体の具合がきれい

粗密が整ってる?

実もたっぷりしてる。

 

「仏教に深く親しんでいた野十郎は、すべてに等しく眼差しを注ぎ、

細部を克明に描く自身の写実を「慈悲」という言葉で表現している。」

 

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〇太陽 月 蝋燭

 

・月

"覗く口"

に覗く口、のよう

 

月の部分が、見た目均一なほど均等に絵具がのってる。

どんな風に描いたものなのかな。

 

・太陽

存在が、強いんだな。

”強すぎる”、ような。

太陽の近くのものは(物象は)、ちりになって、ちりの色になって消えてしまいそう。

 

この人の目に見えている世界は、元々はとても鮮やか(彩度高い)んだなと思った。

 

・蝋燭

異現実、という感じでとってもいいなあ。

 

視る世界

観る世界

 

蝋燭と、机の重み。むしろ軽さ。

灯の軽やかさ

 

「光と闇の織りなすこの作品群は、

彼の魂の自画像でもある。」